環監・保健師のための感染症対策【入門】優先順位を考える
【環監の視点】
調査・検査の優先順位を考えるとき、健康リスクが高い人が多く利用する施設を最優先にする。
2022(令和4)7月上旬、かながわ疫学勉強会(事務局、小池剛氏)のオンライン勉強会「何のために疫学調査を行うのか? 疫学調査の目的を考える」に参加しました。
全国から、保健師、食品衛生監視員、環境衛生監視員など約60人が参加しました。
講師は、国立感染症研究所実地疫学研究センターの八幡裕一郎氏です。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大の時期に、保健所での感染拡大防止のための積極的疫学調査・検査に変化がありました。
感染者数の増大にともない、優先して行う調査が示されたのです。
優先順位の高いものから、実施がされました。
調査の優先順位について、A自治体の場合は次のとおりです。
高優先 ①医療機関(特に高齢者が多い施設)
②高齢者施設・福祉施設等
中優先 学校、幼稚園・保育園の教員等
低優先 市中の一般感染
4類感染症のレジオネラ症に関係する環監業務で、優先順位を考えて行動したことがあります。
2009(平成21)年に、シャワー水を起因に、管内の患者発生事例があったとき、管内の入浴施設を対象にした緊急のシャワー水のレジオネラ属菌検査を実施しました。
そのときに、優先順位を考えて、罹患リスクが高いとされる高齢者が利用する、銭湯、介護施設等から調査に取り組むことが重要だと思いました。
【環監の視点】
調査・検査の優先順位を考えるとき、健康リスクが高い人が多く利用する施設を最優先にする。