環監・保健師のための新型コロナ対策【入門】室内の大規模イベント会場の注意点

【環監の視点】
室内の大規模イベント会場
エアロゾル感染・飛沫感染のリスクを下げるポイント
①隣接する椅子席で飲食する場合、隣合わせで時間をずらして飲食する。
②トイレ洗面台付近でマスクを外さない。

洗面台

2022(令和4)4月上旬、室内の大規模スポーツ施設でプロ野球を観戦しました。

内野席の上段に座った私は、空気の流れを確認しました。

上段席後方の上部に空気の吹き出し口があり、送風された空気は、前方の座席へ向かい、通路から観客席の裏側の廊下へ流れています。

試合開始1時間前に着席した私は、来場者が増えるにしたがって埋まっていく座席を見ながら、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染リスクがどこにあるかを考えました。

どの場所にあってもリスクが高まるのが、人と人とが近接する場所でマスクを外すときです。

一つは、飲食するときです。
もう一つは、トイレでマスクを外して、水で口をゆすいだり、メイクを直したりするときです。

◎飲食の場面

私は飛行機内で起きた感染事例が頭にうかびました。
感染リスクが高まる場面として、多くの人がマスクを外す食事のときを考えました。
客室乗務員により配られた食事を、同時に多くの人が近接した席で食事をします。
仮に、会話や咳などで、ウイルスを含んだ飛沫やエアロゾルが狭い空間に存在すれば、感染リスクは高まるでしょう。

海外旅行先で発症した知人は、振り返ってこう話しました。

「飛行機のなかで、食事以外のときにもマスクをしていない人が多くいました。機内で感染したとしか考えられないのです」

近接した場所で、家族以外の人と、同時に食事をするのはリスクを伴うかもしれません。

時間をずらして飲食をするのが、感染リスクを下げることにつながると思います。

◎トイレの洗面台付近

私は、病院でのクラスター事例が参考になると思いました。

感染機会の一つとして挙げられたのが、2人、4人、6人と複数で使われている病室の共用洗面台でした。

洗面台は、感染者のうがいなどで汚染が考えられ、水栓や洗面台を介しての接触感染の可能性がありました。

私は、洗面シンクの内側に残ったウイルスが、蛇口の流水や口をゆすいだ水の吐きだしがあたりエアロゾルとなって舞いあがり、それを吸い込んで感染する可能性も否定できないと思いました。

感染リスクを下げるため、念のため、共用の洗面台付近ではマスクをしたまま、手を洗うとよいでしょう。

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