保健所環境衛生監視員講座(公衆浴場等のレジオネラ症対策を考える、オンライン・ワークショップ)の質疑応答その1です
質問
浴槽水の採水箇所は、どこがいいですか。いま、対角線で2カ所で採水しています。2カ所の水質検査結果の差違はありません。
回答
差違がないのであれば、浴槽の中央付近で採水してもいいと思います。
菌検出後の循環ろ過浴槽の詳細検査であれば、浴槽の吸い込み口近く、戻り口近くで採水することもあります。オーバーフロー水再利用施設の検査であれば、浴槽のこぼれ口から採水することもあります。
2021(令和3)年12月上旬、
保健所環境衛生監視員講座
(公衆浴場等のレジオネラ症対策を考える、
オンライン・ワークショップ)の質疑応答その1を
ご紹介します。
質問1
温泉の消毒は、どのようにしたらいいですか。A施設の温泉の源泉水槽は、65℃で管理されています。
回答
まず、温泉成分、泉質を詳細に把握することが大切でしょう。
消毒効果を下げる可能性がある鉄、マンガン、アンモニア性成分、フミン質物質などがあるのか、pHがどのくらいの数値かを確認するのが大切です。
そのうえで、次亜塩素酸ナトリウム、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム、モノクロラミンなどの消毒剤の効果を発揮できるかを考えます。
条例に、循環ろ過の浴槽水の遊離残留塩素濃度が0.4mg/L以上の保持が明記されているかどうかもチェックする点です。
源泉水槽までは、温度管理でレジオネラ症対策がされているので、循環ろ過のところで、温泉成分、pHをみて、どの消毒剤を選ぶのかを考えていくとよいと思いました。
質問2
ろ過器内部の点検は、どのようにしますか。
回答
通常、ろ過器内のろ材の状態を確認するには、ネジで固定されたろ過器のフタを開ける必要があるので、容易な作業ではありません。
1年に1回の配管洗浄の際に、確認するのも一つのやり方です。
ろ材の砂・砂利・石の交換は、入浴者が多く、ろ過器への負荷が大きい施設では、1年に1回実施しているところがあります。
質問3
浴槽水の採水箇所は、どこがいいですか。いま、対角線で2カ所で採水しています。2カ所の水質検査結果の差違はありません。
回答
差違がないのであれば、浴槽の中央付近で採水してもいいと思います。
菌検出後の循環ろ過浴槽の詳細検査であれば、浴槽の吸い込み口近く、戻り口近くで採水することもあります。オーバーフロー水再利用施設の検査であれば、浴槽のこぼれ口から採水することもあります。