※リスクはどこに 国立保健医療科学院の「環境衛生監視員研修」の講義「レジオネラ症対策」に使用する映像を、現場で撮りました

・浴槽まわりのレジオネラ症対策のチェックポイント

①白湯の循環ろ過の戻り口付近

②温度計センサーの管

③壁面のジェット水流や床面の気泡装置の内部

④連通管

⑤後付けの金属製手すり

消毒の遊離残留塩素濃度の測定

2021(令和3)年9月なかば、国立保健医療科学院の「環境衛生監視員研修」の講義「レジオネラ症対策」に使用する映像を、現場で撮りました。

講師として私は、レジオネラ症対策のポイントを説明しました。

撮影場所は、東京都内の公衆浴場(銭湯)でした。

男性浴室には、浴槽が三つあります。地下水そのものを沸かした白湯、水風呂、薬湯です。

どの公衆浴場にもあてはまるレジオネラ属菌発生のリスクがある場所について、私は話しました。

①白湯の循環ろ過の戻り口付近
流れを緩衝させるための石が置かれていると、多孔質の石の表面に細菌が繁殖する可能性があります。

②温度計センサーの管
センサーと、センサーを保護する「さや管」とに空間があります。水面の汚れが中に付着して、細菌を堆積させる可能性があります。

③壁面のジェット水流や床面の気泡装置の内部
稼働を止めたときに、装置の内部に滞留水が生じる可能性があります。長い時間に、細菌の繁殖が起こりえます。

④連通管
男女の浴槽の水位を一定に保つため設けられているのが、二つの浴槽をつなぐ連通管です。通い管ともいいます。お湯が張られると、連通管の中の湯の動きが少なくなり、滞留しやすいので、管の内側に細菌が増殖する可能性があります。

⑤後付けの金属製手すり
浴槽の縁と壁にクッションのラバーを挟んで固定されている場合、ラバーの表面に水面の汚れが付着して、細菌の堆積が起こりえます。

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