環監・保健師のための防災【入門】東京都の地震・地域危険度の公表
【私の視点】
東京都のホームページで、都内の5,192町丁目について、細かく各地域の地震の建物倒壊危険度、火災危険度、総合危険度を調べられます。
危険度が低いとしても、命・健康を守るための備えは必要です。
2022(令和4)年9月中旬、東京防災学習セミナー(開催:東京都、事務局:株式会社イオタ)で、A自主防災組織向けに「避難所生活・運営のヒント」コースの約60分の講演収録をしました。
そのなかで、ご説明した一つが、東京都の「地震に関する地域危険度」です。
東京都では、東京都震災対策条例に基づき、おおむね5年ごとに調査をして、地域危険度を公表しています。
2022(令和4)年の今回、都内の市街化区域5,192町丁目について、各地域の地震に関する危険性が、建物倒壊危険度、火災危険度、総合危険度で示されています。
・建物倒壊危険度:建物倒壊の危険性
・火災危険度:火災の発生による延焼の危険性
・総合危険度:上記の2指標に災害時活動困難係数を加味して総合化したもの
危険度は、危険性の度合いを5つのランクに分けて、最も危険性が高い「ランク5」から最も危険性が低い「ランク1」の5段階で評価しています。
東京都のホームページでは、区市町村別の地域危険度の一覧表があり、見ることができます。
「東京都 地域危険度」で検索すると、ヒットします。
一覧表から、たとえば、今回の対象のA自主防災組織のある地域では、こう評価されています。
・建物倒壊危険度:1
・火災危険度:1
・総合危険度:1
数値からは、危険性が低いことがわかりました。
【私の視点】
東京都のホームページで、都内の5,192町丁目について、細かく各地域の地震の建物倒壊危険度、火災危険度、総合危険度を調べられます。
危険度が低いとしても、命・健康を守るための備えは必要です。
(1)耐震化をする
2000年以降の現行耐震の建物で、室内の家具や家電などに転倒防止の対応をしていれば、室内の安全性が高いといわれています。
(2)避難生活の準備をする
備蓄の候補として考えられるのは、次のとおりです。
食料、水など、
カセットコンロ、冬季用の石油ストーブなど
携帯トイレ、簡易トイレなど
【ご案内】
・環監業務の悩み、課題がありましたら、ご相談をお受けしています。
・課題の解決につながる講座をご用意しています。
・環監のための、レジオネラ症対策、防災、仕事術、講座情報など最新情報をメールで真っ先にお届けしますので、ご希望される場合、①所属、②担当者名、③メールアドレスを、「お問い合わせはこちら」までお送りください。
・保健師の皆様への研修のご相談、避難所の衛生対策活動等のご相談をお受けしています。
【実績】
・2022年、国立保健医療科学院、令和4年度 住まいと健康研修で「災害時の公衆衛生活動」(オンライン)の講師をつとめました。
・2021年、東京都特別区職員研修所、令和3年度専門研修「地域保健」(主に保健師対象)で、「新型コロナウイルスを踏まえた避難所の衛生対策、保健所・環境衛生監視員の視点から」の講師をつとめました。