環監・保健師のための防災【入門】避難所の新型コロナ対応

【私の視点】
①感染リスクの高い場面をつくらないこと
②換気に重点を置くこと

空気攪拌用のサーキュレーター

2022(令和4)年8月上旬、防災勉強会「bousai-Mの会」(オンライン)に参加しました。

全国から11人のかたが参加しました。

bousai-M会は、もりおか女性センターの防災講座の参加者が中心につくられた防災を勉強するグループです。

参加者のおひとりから、私に質問がありました。

「市民講座を開催すると、関心が高いのが避難所の新型コロナ対応の話です。避難所の開設・運営で、手指消毒やマスクの感染対策のほか、何が大切でしょうか」

私は、次のとおりお答えしました。

大切なポイントは、大きく二つあります。

ひとつは、感染リスクの高い場面をつくらないことです。

もうひとつは、換気に重点を置くことです。

◎感染リスクの高い場面をつくらないこと

飛沫感染、エアロゾル感染を考えたとき、お互いがマスクを外して会話をする場面が、もっともリスクが高いと考えられます。

そうした場面を極力つくらないことが大切です。

◎換気に重点

外気を入れて、室内の空気を入れ換える換気が大切です。

避難所の体育館では、二方向の対面の窓を開けての自然換気、あるいは、窓開けと大型扇風機を排気用として組み合わせるやり方があります。

大型扇風機は、窓近くで外に向けて送風し、体育館内の空気の流れをつくります。

サーキュレーターや扇風機を配置して、空気のよどみをつくらないことも大切です。

ただし、人に直接、風をあてると、ウイルスを含んだ飛沫やエアロゾルが拡散する可能性があります。

室内では、人に直接、風をあてないようにしましょう。

室内で空気のよどみがあるかを確認するには、二酸化炭素濃度の測定があります。

目安は、1,000ppm以下です。

建築物衛生法の空気環境基準の数値です。

ただし、夏季の猛暑では、空気を頻繁に入れ換えると、室内での熱中症のリスクが生じます。

こうしたとき、学校環境衛生基準の1,500ppm以下を目安にして換気を検討するといいでしょう。

【私の視点】
①感染リスクの高い場面をつくらないこと
②換気に重点を置くこと

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