環監・保健師のための防災【入門】避難所内の粉じんが、呼吸器系疾患をもつ人に健康影響の可能性

【環監の視点・助言】

・夏季:避難所室内での蚊取り線香の使用は、慎重に検討しましょう。

・冬季:避難所では、ぜんそく、呼吸器系疾患のあるかたなど、エアコン暖房の教室での滞在が、健康上、望ましいでしょう。

開放型石油ストーブ

2022(令和4)年4月上旬に、
『住まいと生活を安全・安心に 木耐協オンラインセミナー』
(主催:日本木造住宅耐震補強事業者協同組合)
に参加しました。

セミナーのご講演の内容は、次のとおりです。

1 日々の暮らしにゆるっとアウトドア防災を
  アウトドア防災ガイド、あんどうりす氏

2 地震災害に備える 
 ~熊本地震から6年、家屋の耐震化で身を守る~
  一般社団法人防災教育普及協会 会長
  東京大学 名誉教授
  平田直氏

あんどう氏から紹介のあったスマホ・アプリがあります。
「教えて!ドクター」
長野県の佐久医療センター及び佐久医師会の監修のもとに
管理されているものです。

そのなかの、「災害と防災」をみると
「アレルギーがある」の項目があります。

拝見して理解したことは、次のとおりです。

気管支ぜんそくの発作の引き金になるものに、
ホコリ、煙、強い臭いが挙げられています。

具体的には、ホコリ、焚き火、タバコ、
蚊取り線香などの煙に注意することです。

煙は、粉じんという言葉に
置き換えてもいいでしょう。

私は、避難所での衛生対策活動の経験から、
粉じんに関係して、室内で使われる可能性として、
夏季に蚊取り線香、
冬季に石油ストーブがあると思います。

私が、雑誌『地域保健』に執筆した原稿から、
石油ストーブをみてみましょう。

【石油ストーブと浮遊粉じん】

開放型石油ストーブで灯油(化石燃料)を
燃焼させると、大きさが100分の1mmくらいの
粒子が発生することがあります。

空気中の浮遊粉じん量が増加するわけです。

令和元年東日本台風(台風19号)被災地の避難所で、
石油ストーブ前で、浮遊粉じん量0.08mg/m3 の
箇所がありました。

空調で加温するスポーツ施設の0.01mg/m3と
比べると高い数値です。

【環監の視点・助言】

・夏季:避難所室内での蚊取り線香の使用は、
 慎重に考えましょう。
 
 蚊取り線香は、
 前記のとおり、気管支ぜんそくのかたにとって、
 注意が必要です。
 
 また、煙とともに、揮発性有機化合物が発生します。
 化学物質に過敏なかたへの健康影響も考えて、
 避難所内での使用を慎重に考えることが必要でしょう。

・冬季:避難所では、
 ぜんそく、呼吸器系疾患のあるかたなど、
 エアコン暖房の教室での滞在が、
 健康上望ましいでしょう。

 過去の避難所の小学校の例では、
 暖房器具として、
 体育館で石油ストーブが
 教室でエアコンが使われていました。

 呼吸器系疾患のあるかたが、教室に滞在していました。

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