オンライン防災グループ講演会の講師をつとめました

質問
在宅避難の問題点は
どこでしょうか。

回答
過去の経験で、
寒い時期で、購入20年以上の
開放型ストーブの使用は要注意です。
過去の被災地の避難所調査で、
不完全燃焼で一酸化炭素を排出している
石油ファンヒーターを見つけました。

開放型ストーブの不完全燃焼

2022(令和4)年3月中旬、オンライン防災グループ
第33回講演会(主催:堀江俊佑さん)の講師をつとめました。

テーマは「災害時の避難所の衛生対策」です。

全国から20人が参加しました。

約60分の内容は、
クイズを3問、ミニワークショップを入れて
東日本大震災被災地の避難所の環境衛生管理の実態を
お話ししました。

◎クイズ

換気の目安になるのは、建築物衛生法の空気環境基準の二酸化炭素濃度です。目安は、〇〇〇〇ppmでしょうか。三択でお答えください。ちなみに、外気は、410~440ppmです。

①1000ppm
②1500ppm
③3000ppm

◎ミニワークショップ

「小中学校の体育館や公民館などの避難所で、
布団を干す場所がないとき、
布団を干すには、どのような方法が
あるでしょうか」
を4~5人のグループで考えました。

みなさん、考えてみてください。

◎質疑応答

質問1
災害時に水道水に濁りがあるとき
飲めるのでしょうか。

回答
水道法の水質基準の基準値51項目のなかに
濁度2度以下の値があります。
目視で、明らかな濁りがわかるのであれば、
水質基準不適、すなわち飲用に不適と
なるでしょう。
ただ、トイレの流し水、掃除用水など
雑用水として利用可能です。
浄水場で添加される消毒の遊離残留塩素が
蛇口で検出されるならば、手の汚れを流すことに
利用が可能と考えられます。

質問2
在宅避難の問題点は
どこでしょうか。

回答
過去の経験で、
寒い時期で、購入20年以上の
開放型ストーブの使用は要注意です。
過去の被災地の避難所調査で、
不完全燃焼で一酸化炭素を排出している
石油ファンヒーターを見つけました。
製造から20年が経つものでした。
一酸化炭素は、死亡事故につながる可能性が
あります。
20年を経過するような開放型ストーブは、
使用を見合わせるか、日常時に専門業者に
点検・整備をしてもらいましょう。

◎クイズの答え

①1000ppm以下
ちなみに、1500ppm以下は
学校環境衛生基準の望ましい値です。
3000ppmは
夏季の熱中症懸念のとき
冬季の風邪・インフルエンザ予防のとき
外の熱気や冷気の影響をできるだけ
避けるようとする場合、
目安になる値と考えられます。

◎ミニワークショップでの意見

さまざまなご意見がありました。
体育館であれば、
2階の手すりに干す。
教室や会議室の机を使って干す。
車のボンネットや屋根に干す。

車のボンネットに干す方法は、
東日本大震災被災地の行政支援活動で、
実際に保健師から提案されました。

Follow me!