第49回建築物環境衛生管理全国大会で、新型コロナ対策を考えた理容所、公衆浴場の二酸化炭素濃度の実態を発表しました
容積が小さい理容所では、
冬に開放型ストーブ使用中は、30分に1回の換気
夏に換気機能のないエアコン使用中は、
1時間に1回の換気が目安になると考えられます。
2022(令和4)年2月28日~3月31日まで開催されている
第49回建築物環境衛生管理全国大会(オンライン動画)で
「生活衛生関係営業施設の換気と二酸化炭素濃度から見た
新型コロナウイルス対策に係る一考察」を発表しました。
◎営業施設の実態
◎A理容所の実態
店で、夏の冷房、冬の暖房の
1日の使用しはじめの1~2時間半、
二酸化炭素濃度の高くなる傾向が
ありました。
・冬季
二酸化炭素濃度:開放型ストーブの完全燃焼の影響
がありました。
開店~1時間
約3,000ppmまで上昇
その後、1,500ppm前後で推移
・夏季
二酸化炭素濃度:換気機能のないエアコンの使用中
人の呼気による影響がありました。
開店~2時間半
約2,400ppmまで上昇
その後、1,000~1,500ppmで推移
◎B公衆浴場(銭湯)脱衣場の実態
良好な空気環境の実態がわかりました。
・冬季
二酸化炭素濃度:最高、約650ppm
・夏季
二酸化炭素濃度:最高、約590ppm
◎(参考)二酸化炭素濃度の値
・建築物衛生法の空気環境基準:
1,000ppm以下
・学校環境衛生基準:
1,500ppm以下(望ましい値)
・外気の実態
410~440ppm
◎まとめ
・店の容積、利用人数、開放型ストーブの使用などを
考慮した換気が必要なことがわかりました。
・容積が小さい理容所では、
開放型ストーブや人の呼気の影響を
受けやすい傾向がありました。
冬に開放型ストーブ使用中は、30分に1回の換気
夏に換気機能のないエアコン使用中は、
1時間に1回の換気が目安になると考えられます。
・容積が大きい公衆浴場(銭湯)脱衣場では、
利用客による出入り口の開閉と換気扇の運転、窓開けにより
良好な空気環境が維持されていました。