防災の力をつける、災害医療研修(岩手医科大学)報告その3
どんな状況でも、記録で
ホワイトボードや紙に書いた重要な情報が
ひとめでわかるように、
大事なことを赤字で書く。赤丸をつける。
ライフラインの状況を、
「○」「△」「×」で表示するなど。
視覚化の工夫が大切だと気づきました。
2022(令和4)年1月上旬、岩手医科大学の
災害時地域医療支援教育センター3階研修室で
おこなれた災害医療研修会に出席しました。
医療・行政関係者7人が参加しました。
研修会は、約半年間、計6日で、
オンラインでの講義、実習と
まとめとして、大学研修室で実習が
2日間、実施されました。
前回に引き続き、
まとめの実習の内容と、
体験の感想をご紹介します。
⑥実習「災害時情報整理シミュレーション(DIAS)」
3人グループになり、
災害発生時の病院施設で
得た情報を整理・分析し
適切な対応に結びつける
シミュレーションを体験しました。
クロノロジー(活動記録)では、
カードに書かれて、読み上げられた
情報をすべて書きます。
「時刻」「発信者」「受信者」「内容」
四つです。
「10:05 外出中の院長から 本部受け
帰院不可。対応依頼。院内の診療可か、
状況確認を」
「13:48 栄養科から 本部受け
職員全員無事。備蓄食料は入院患者150名分の
2日間分ならある。飲料水は、入院患者分の
2日間分あり。その他に、500mL
ペットボトル300本がある」
書くのに、必死でした。
刻々と入る情報を、地図に書き込みます。
津波の範囲、道路の不通
火災発生
状況が視覚化され、
判断しやすい状況になりました。
ところどころで、カードに書かれた
問い合わせの回答を出します。
「今後も多数傷病者対応が予想されるが、
○○病院は診療継続が可能か?
そして、今後診療を継続するうえで問題
となることは何か?」
→建物倒壊恐れがなく、診療継続可能。
断水のため、透析が不可。搬送希望。
と回答を書きました。
⑦総合演習「本部活動」
最後に、参加者全員で、
大地震発生時の病院施設の
本部設置と活動を体験しました。
病院長を本部長に、
副本部長、クロノロ(記録係)
ロジ(連絡調整)、
EMIS入力担当など
役割分担しました。
施設内の人の安否確認
被害確認などをするとともに、
情報連絡が続々と入りました。
私は、本部連絡係として
無線を使い、内部、外部とやり取りしました。
消防「被害状況をおしえてください」
私「建物倒壊恐れなし。ライフラインの状況は、水道使用可能。電気は停電、自家発電使用中。・・・・・・」
その合い間に、ラジオが流れます。
「震源は、○○市深さ10km、マグニチュード7.8、・・・・・・」
頭のなかが、真っ白になり、立ちつくしたり、
パニック状態で「何をやったらいいのか」
わからなくなったりしました。
演習後、
どんな状況でも、記録で
ホワイトボードや紙に書いた重要な情報が
ひとめでわかるように、
大事なことを赤字で書く。赤丸をつける。
ライフラインの状況を、
「○」「△」「×」で表示するなど。
視覚化の工夫が大切だと気づきました。