環監のためのレジオネラ症対策【入門】レジオネラ属菌検出事例

【環監の視点】
 配管中の滞留水の存在は、配管内に徐々に微生物の堆積をつくってしまう可能性があります。

イメージ写真(温泉の源泉水槽)

2022(令和4)年6月中旬、大分駅前の入浴施設からレジオネラ属菌検出との報道がありました。

施設のホームページによると

定期水質検査を実施したところ、女性内湯、女性露天、男性内湯の3つの浴槽から基準値を超えるレジオネラ属菌が検出されたとのことです。

施設は、6月20日現在臨時休館されています。

私がホームページの文面から、目にとまったところがあります。

地上80mの21階に露天風呂があり、海や山を見渡せるとのことです。

20階の内湯からも、大分の街並みを見渡せるとあります。

入浴施設が高層階にあることで、レジオネラ症対策のリスクがないかを考えました。

環監のあなたは、どこにリスクがあると考えますか。

・・・・・・

私は、こう考えました。

「もし、1階や地下に原泉水槽があるとしたら、浴槽まで配管の長さは、80m以上になります」

「ニュース記事には、1週間に1回換水がされていたとあります。営業時間外は、ポンプが止まり、配管中で滞留水になっていた可能性はなかったのでしょうか」

「源泉水槽から20階、21階までの配管と、浴槽と循環ろ過装置を結ぶ配管とで、相当の容量の滞留水の存在があったとしたら、徐々にレジオネラ属菌が増えていった可能性があると考えることができるでしょう」

【環監の視点】
 配管中の滞留水の存在は、配管内に徐々に微生物の堆積をつくってしまう可能性があります。

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